深夜のダメ恋図鑑1を読んだ

Twitterのタイムラインを眺めていたらおもしろいと言うことだったので読んでみました.
なかなかおもしろかったです.
にちゃんまとめサイトなどで時々読む,都市伝説のような男性が次々に出てきます.
なので,男の人は胸くそ悪くなると思います.耐えられない人は読まない方がいいでしょう.


最近はインターネットの垣根が低くなり,様々な個人の体験が濁流のように流れていますが,その体験が色々まとめられたり共感されたりして,だんだん物語の原型が形作られてますよね.
「キチママ」とか「ロミオ」とか「プリン」とか・・・ほら・・・あるじゃないですか・・・
このマンガのひとつひとつのエピソードも,「どっかで読んだことがあるなあ」というものです.


まあ,オリジナリティはあんまり感じないんですけど(作者の方,大変失礼なことを言いすいません),読んでちょっと胸がすかっとしたんですよね.
この「スカッ」っていうところを深掘りすると,過去に自分が体験したことが思い出されるからなんですよね.
あのとき,びっくりして,モヤモヤして,ちょっと傷ついて,だけど平気な振りをして過ごしてきたこと.
はあ,自分にも色々あったなあと.
でも,このマンガでは,主人公の女の子たちは全部ごまかさずに粉砕しています.
(ひとり,男に対する認識がおかしいだろ!という子もいるけど.)
そういう場面を読みつつ,過去の自分を振り返ったり,今の自分も省みたりとなかなか考えさせられるテーマのマンガでした.

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辛辣な(しかし的を射た)セリフ・・・

例えばこういうこと.もう,自分が飲みたい飲みたくないとかの検証などなしに,「女がお茶を入れる」って自動的に体が動いてしまうんですよね・・・性規範が内在化ってこういうことかよ・・・これまで疑問にも思ってこなかったことがたくさんありすぎる.
まあ,このマンガはそういうあるいみ事例集みないなかんじなのです.
べつにマンガのように粉砕しなくてもいいけど,さまざまな偏りについて気づきやすくなるかなと.
今の子もこういうことでモヤモヤしてんのかな.
若い人と交流が無いのでわかんないんですけども・・・
我々世代が通ったモヤモヤを下の世代の子に引き受けさせたくないなあと,最近しみじみ思います.


無料版は9月28までぽいので,気になる方はお早めに~

A子さんの恋人(4巻)を読んだ

A子さんの恋人 4巻 (ハルタコミックス)

A子さんの恋人 4巻 (ハルタコミックス)

最近買っているマンガ.
美大卒の30手前の人たちがたくさん出てくる.
A子さんというのが主人公で,最近3年間いたNYから日本に帰ってきたばかり.
NYにA君という恋人がいる.
だけど,日本にはA太郎という3年間A子さんを待っていた元彼がいる.
彼は人の懐に入るのが得意でたくさんのガールフレンドがいる男である(しかもイケメン).
A子さんはA君という恋人がいるので,近づいてくるA太郎に対して警戒しているのだけど,何となく周りの友達がA太郎と会わせようとするから縁が切れない.(みんな友達同士なので,どうしても会ってしまう)
私は,A子さんはもっと毅然としてたらいいのになって思うけど,元彼を完全に断ち切れないのがこの人のいいところであり悪いところであり,個性であり・・・なんだろう.
だけど人に執着しないから,逆に執着されてしまう.
人間関係でも何でも,執着が苦しいのに,このA子さんは超越していてうらやましい・・・神の視点・・・などと思いながら読んでいたが,4巻はそういう感じでもなくなってきているみたい.
とらえどころが無いと思っていたA子さんの気持ちが,三枚重ねの薄いガーゼ越しに動いて見えるような.
4巻は,A子さんとA太郎の曖昧な心の動きを描いていて,一度では理解できなくて3回読み直しました.
これからどうなるのかしら・・・

ちなみに,私が好きなキャラクターはU子さんです.
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性格が悪いのに愛らしく奔放であこがれる.
いや,性格が悪いって言うか,歯に衣着せない物言いなんだよな.

あと,この人たちが通っていた美大東京芸大のようで(みんなすごいんだな!),うちの近所が出てくるので親しみがわきます.