南極料理人

南極料理人と打つといつも「難局」料理人と変換されてちょっとへこみます。


それはともかく。
南極料理人を観に行きました。
面白かったー!!
ずっとくすくす笑って、うまそうだなあと口の中でよだれをためて、ちょっとしんみり。
いい映画だなあ。


昭和基地よりもさらに内陸1000km、富士山くらいの標高の基地に男8人が420日間ずっと暮らす。
こりゃたいへんだ。
宇宙ステーションくらい大変だ。
今ならスカイプもあるけれど、10年前の話だから、日本に電話するだけで1分間740円。
電話ボックスの前に「1分間740円!長電話は身の破滅!!」と張り紙が貼ってある。
変化のない環境。逃げ場のない空間。外は極寒。そんなところで私は暮らしていけるかな?
・・・どうかなあ。
逆に女ばっかり8人だったらどうかしら?
・・・おそろしいなあ。


人が1年に食べる量は1トン弱。材料が足りないからと言ってどこかから買ってこれるわけではない。
周りに生物は(ウイルスさえも)いない環境。
基地の周りに食材のダンボールが山のように積まれている(そして凍っている)。
・・・あれ、どういうふうに積んでいるんだろう。
食材ごとにダンボールを集めて置いておくと、もしも使いたい食材が、山のずっとずっと奥のほうに置いてあったら取れないよね。
てことは、手前の箱からあけていくことを見越して、満遍なく箱を配置しているのだろうか・・・
在庫管理も頭を使いそうだなあ。
気になるわあ。


男ばっかり8人、1年間顔を突き合わせて、大変なんだろうけど、なんか楽しそう。
中国文化研究会(麻雀)、ラジオ体操のレオタードのお姉さんにニヤニヤし、エビフライの歌を唄い、裸で記念撮影をする。
男子チーム、いいなあ。ばかだなあ。
私は女子なので、現実では絶対仲間に入れてもらえないと思うんだけど、ああいうのがとてもうらやましい。
私も入れて!っていいたい。


南極と東京で、遠距離恋愛している隊員が出てくるんだけど、会えないせいで、恋人とどんどん心の距離が離れて行ってしまう。
もしも恋人が南極に行ってしまったらどうしよう?
やっぱり離れちゃうのかなあ。
いや、私だったら結構素直に待っちゃうかな。
だって、週に1回は電話してくれてるし、優しい人じゃん。
それに、向こうは研究で行ってるんだもんねえ。
でも、恋人が居ない間に、自分の前にちがう誰かが出てきたら・・・?
いや、そんなことは・・・ううーむ、どうだろうか・・・
などといろいろ考えた。


考えられないほど遠くて寒い南極と、そこで流れるふつうの時間。
人の暮らしは変わらないから、ふつうのことが起こる。
でも一方で、ふつうじゃない環境・状況だから、ふつうじゃないことも起こる。
どちらも丁寧に描いていて、ふうむ、ううう、わはは、と楽しみました。


観終わって、パンフレットを買おうかと思ったけど、こっちを買ってしまいました。

ごはんにしよう。―映画「南極料理人」のレシピ

ごはんにしよう。―映画「南極料理人」のレシピ


どうやってつくるのか気になっていた料理のレシピが載っています。
うう、うまそう・・・。


とてものんびりする、いい映画でした。