タロットの秘密

タロットの秘密 (講談社現代新書)

タロットの秘密 (講談社現代新書)

ゴールデンウィークに、へもいのみなさんと河原でピクニックをした時、しーなねこ氏がタロットカードを持ってきてくれまして、みんなでタロット占いをしました。
その時、タロットカードの本を読みながらみんなで占ったのがとても楽しく、タロットっていいな!と思ってカードと上の本を入手しました。
鏡リュウジ氏の本にしたのは、面白そうだったからだけでなく、GW後、鏡リュウジ氏と東畑開人氏の講演会を聴きに行くのでなにか著作を読んでおこうということで選びました。
こちらの本、3分の2はタロットカードの成り立ちですし、残りのカードの説明も、シンボルの歴史的背景なのでそこまでオカルトっぽくないです。むしろ学術的。
タロットカードの絵に採用されているモチーフのひとつひとつ、それこそ数字にまで意味があり、ヨーロッパの厚いサブカル文化の地層があるわけです。
購入後行った講演会は占星術精神分析のシリーズで「火星・怒り」というテーマでした。ギリシャ・ローマ時代の彫刻、ルネッサンス以降の絵画の中の怒りの表現の変遷など見せてもらったんですけど、やっぱりお約束があるみたい。
例えば怒り=マーズ=羊=サソリ…とか。日本では松と鶴はめでたいシンボル、というのとおなじですね。わかっているとさらに豊かなメッセージが読めるんですけど、知らないからピンとこない…。
タロットの表象もそうで、西洋の明文化されにくい文化を垣間見れてたのしいです。
あと、タロット発展に大きく貢献した薔薇十字団ていう結社が出てきて、「アッこれが薔薇十字探偵社の元ネタなのか!?」と興奮しました。