快感を得るためにがんばります

ほぼ日の睡眠論で池谷祐二さんが、睡眠とパズルを解く作業について、実験結果を挙げて説明しているのです。
間に睡眠を入れてパズルの解を考えた群の方が、正解率がずっと高かったのだそうです。一眠りすると記憶がこなれて、関係ないと思われていた情報と問題がふと結びつく(ひらめく)のだそうです。
あと、3時間寝る群と寝ない群と暗室で同じ時間じっとしている群、3群を比較したところ、暗室でじっとしていた群も寝た群も成績が良かったそうです。
つまり、暗室(情報を遮断した状態)でも、記憶がこなれたり、ひらめいたりする過程が脳で起こっているということですね。

進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)

進化しすぎた脳―中高生と語る「大脳生理学」の最前線 (ブルーバックス)


↑この本面白いです。人に貸したら返ってきません。そのくらい面白いです。

だから最近は寝る前にお勉強的なことをしてるんですけど、ついつい寝るのが遅くなるのです。

レム睡眠とノンレム睡眠(浅い眠りと深い眠り)のサイクル(一般的に90分と言われている)がありますね。浅い眠りの時に起きれば、さわやかに目覚めることができるのです。長い時間寝ることを優先させるために、ぎりぎりの時間に目覚ましをかけたとしても、それが深い眠りの時に鳴るのであれば、ぜんぜんさわやかじゃない。むしろつらい。
と、書いてありました。
今まで強迫的に「私は6時間しか寝られないと一日不調。8時間だと快調」と思っていたのですが、学校でも睡眠のサイクルの話は習ったのですが、やっぱりそうか。科学的に間違った信念がとれてませんでした。

この結果を改めて認識して、寝るのは遅くても、90分サイクルで起きるようにしてます。だけど…目覚めはまあまあ良いのですが…目の下にクマができてしまうし、目がすぐ乾くようになっちゃうしで、やっぱり肉体的にはつらいなあ、と。
脳的には良いかもしれませんが、身体が…。±0、っていう実感です。

●寝入る前の時間を大切にする
●できる限りいつも同じような時間に寝る
●いつも同じような時間に自然に起きる

池谷さんの睡眠3箇条です。寝る前は、アイデアを得るために、本や論文を読んでるそうです。
修論で追い詰められたころですが、文献をぐおーっと読んで、一応文章を書いてみるけど、全くこなれない文章しかかけず、「もう寝ちゃえ!」って寝ると、夢の中でも続きを考えていて、朝起きて、「いやな夢みたぜ」と思うのだけど、また文章に取り組むと、意外とすんなり書けてしまうことがありました。
あとは、考察のところのアイデアなど、もにゃもにゃと頭の中にあるのだけど、舌先で止まっているような状態のときがあります。でも、一晩寝ると、言葉になって取り出せるようになっているのです。
上の例のときもそうですが、何かの課題に集中しているときは苦しい。だけど、ああいう何かと何かが結びつく瞬間はゾクっとくる快感を味わえます。
快感を味わうためにも、脳のコンディションは大切にしよう。あとは、結びつけるための情報を入力し続けて、それを考えるっていう時間も作らないとダメですな。
深夜テレビを観るのはやめよう。ものを考えるなら、ipodとかも邪魔かもしれません。


重ね重ね思いますが、私がぎりぎりまで仕事に取り掛かれないのは、このゾクゾクを味わうためなのか?と。
この種の脳内麻薬(?)の中毒なのでしょうか。この行動パターンは自分ではどうしょうもできないのでしょうか…