ヱヴァンゲリヲン:破を観たときのこと

公開の翌週くらいに、エヴァ好きの友だち3人と、新宿の映画館にヱヴァンゲリヲン破を観に行ったのでした。
もう1ヶ月も前のことなので、うろ覚えなのですが、感想を書きたいと思います。

序の時は、お母さん目線で14歳の子ども達の運命を観ていたのですが、破は観ていて泣けてきました。感情移入できたんだと思います。
やっぱり、登場人物が全体的に健康的です。前向きです。
テレビシリーズから前回の劇場版までの話は、病んでいて後ろ向きで、出口の見えない破滅的な話でした。
(あんまり覚えてないけど)ある意味、人の見たくない部分を描いた話だったし、自分自身まだ子どもでしたから、人間の物語として受け止めるというよりは、繰り出される謎に気をとられて、それを解くばかりだった気がします。
でも、今回の破は、世界の謎は背景になって、とにかく人間の物語が強く印象に残ったのでした。
レイがとても女の子らしく、また、シンジ君が彼女のそういう部分を受け止めて返しているので、ますますレイが人らしくなっていて…何か、感動。
あと、アスカの孤独感をテレビのころよりも強く感じました。テレビの時は女王様のような振る舞いで私はだまされていたけど、映画のほうは委員長のヒカリとも仲良くなれないままで、一人でお昼ご飯を食べてたりとかして、うっ…となりました。(中学生のとき、ひとりで昼ごはんを食べるって、結構辛い状況ですよね?)
シンジ君は男らしくなっていてこれまた感動。テレビシリーズと何かちがうんだろうか。素直に自分の気持ちを人に伝えることができて、行動できる人であるってことかなあ…。
マリって人は、あんなに過酷な状況なのに、へこたれなくてむしろ野心的で、一番タフなキャラクターだ。(いったいどういう育ちをしてるんだ…)どこかで00年代的と評されているのを目にしたけど、00年代の子はこんな子なのか?90年代キッズの私はもう、爪の垢を飲みたいくらいですよ。


登場人物の反応が少しずつ変わって、それが積み重なって、物語がちょっとずつ変わっていく。後悔の残るあのことをもう一回やり直したい、納得いくまでやり遂げたい、そして幸せになりたい。誰だってそう思う。でもそれは現実では不可能なこと。だから、私の中では、SFファンタジーと位置づけたい。
でも破滅に流されるよりは、もがいたほうが何か変わるっていう、そういうメッセージももう一方であると思う。そこに健康さを感じるんだなあ。


エヴァの「世界の謎」について、あと、メカのかっこよさについては、もう一回見ないとわかんないなあ。もう一回見てもいいなあ。
妹は2回観てました。